空調服・ファン付作業着を着用している方のなかには、フィルターをつけるべきか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。空調服・ファン付作業着のフィルターには、粉じんや火花といった吸入を防止する対象によって使い分け方があります。空調服・ファン付作業着をより快適な状況で使うためには、それぞれの違いを押さえておくことが大切です
そこで今回は、空調服・ファン付作業着のフィルターの種類や選び方を紹介します。おすすめフィルターも紹介するのでフィルター選びに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
空調服・ファン付作業着のフィルターの種類
空調服・ファン付作業着のフィルターの主な種類には、以下の3つがあります。
- 粉じんフィルター
- 金属フィルター
- 保護ネット
どのフィルターをつけるべきかは作業環境によって異なります。間違ったフィルターを使わないように、それぞれの特徴を押さえておきましょう。
粉じんフィルター
粉じんフィルターは、解体や金属加工といった粉じんが舞いやすい作業をするときに着用するアイテムです。不織布素材で作られている使い捨てタイプが一般的で、汚れたらすぐに交換できるのが特長です。
目詰まりしたフィルターを使っていると、吸気口が塞がることで十分な冷却効果が得られない場合があります。そのような状況にならないためにも、定期的にフィルターを交換するようにしましょう。
金属フィルター
耐久性の高い金属フィルターは、溶接や溶断といった火花が発生する作業場で使うフィルターです。粉じんフィルターに比べて目が荒いので、風量が少なくなって冷却効果が薄まる心配がほとんどありません。
加えて、金属片を巻き込んでファンを破損させたり、身体に当たったりするリスクも低減できるので、作業性だけでなく安全性も高めるアイテムといえます。
保護ネット
防護ネットは、木の枝や草木、虫の吸い込みを防止できるアイテムです。除草作業やアウトドアのように屋外で作業する際に活用するのが一般的です。なかには、不燃性素材が使われている商品もあるので、火を扱う場合は素材にも注目しておきましょう。
ファンに異物を巻き込むと故障の原因になるので、空調服・ファン付作業着を長く使いたい人はフィルターを活用するのがおすすめです。
空調服・ファン付作業着のフィルターの選び方
空調服・ファン付作業着のフィルターを選ぶ際は、作業環境や着脱のしやすさに注目するのがおすすめです。
ここでは、フィルターの選び方を詳しく紹介します。
使用シーンに合わせて選ぶ
空調服・ファン付作業着のフィルターは作業場所によって適切なタイプがあるので、使用シーンに合わせて選択することが大切です。使用方法を間違えると、けがをしたり燃えてしまったりする可能性があるので注意が必要です。
使用シーンに不安があるときは、メーカーの公式サイトや取扱説明書で確認しておきましょう。
装着しやすさで選ぶ
空調服・ファン付作業着のフィルターは、作業内容や場所によってフィルターを着脱することになるため、スムーズに着脱できるタイプを選ぶのがポイントです。着脱方法を確認するときに工具を必要としないフィルターを選ぶと、工具を持ち歩く必要がなくなります。
加えて、取り外し後のメンテナンスが簡単なフィルターを選べば、きれいな状態で使い続けられるでしょう。
メーカー推奨のフィルターを選ぶ
空調服・ファン付作業着とフィルターのメーカーが同じであるのが理想ですが、製造されていなかったり予算がなかったりするときはメーカー推奨商品を選ぶようにしましょう。
空調服・ファン付作業着はさまざまな種類が展開されているため、ファンのサイズが異なることが多いです。そのため、フィルターを装着してもサイズが合わずに十分な効果が得られない場合もあります。
そのような状況にならないためにも、自身の空調服・ファン付作業着に対応しているフィルターであるかをメーカーの公式サイトや販売店で確認するようにしましょう。
空調服・ファン付作業着のおすすめフィルター5選
ここからは空調服・ファン付作業着のおすすめフィルターを5つ紹介します。
商品名 | 種類 | 価格(税込) |
クロダルマ エアセンサー1 KS-19 | 粉じんフィルター | 1,800円 |
村上被服 V1307 | 粉じんフィルター | 1,760円 |
クロダルマ エアセンサー1 KS-107 | 金属フィルター | 2,450円 |
桑和 難燃フィルター16007 | 保護ネット | 2,475円 |
桑和 ナイロンフィルター18008 | 保護ネット | 990円 |
※価格は、ミチオショップの販売価格(2024年6月12日現在)。
クロダルマ エアセンサー1 KS-19
クロダルマ エアセンサー1 KS-1は、ファンに貼り付けるタイプの粉じんフィルターです。工具を使うことなく簡単に着脱できるのが嬉しいポイントです。
30枚セットを購入すれば、毎日取り替えても1ヶ月間使えるので、頻繁にフィルターを購入する時間がない人にもおすすめできます。
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村上被服 V1307
村上被服 V1307は、フィルターでファン本体を覆うタイプの商品です。
ほこりが残っている状態で貼るタイプのフィルターと使うと、作業中に剥がれてしまう可能性がありますが、覆うタイプにはその心配がありません。ファン本体を洗ったり拭いたりすることができない場合は、覆うタイプのフィルターを使用してみるのがおすすめです。
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クロダルマ エアセンサー1 KS-107
クロダルマ エアセンサー1 KS-107は、火花の侵入を防ぐステンレス製のフィルターです。落下防止用の金物がついているので、高所作業でも安心して使えるでしょう。
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桑和 難燃フィルター 16007
桑和 難燃フィルター 16007は、難燃性素材が使われているフィルターです。溶接や溶断による火花が衣服内に侵入するのを防止できるので、安心して作業を進められます。ただし、不燃性素材ではないため、火元に近づけると燃えてしまう場合があるので注意しましょう。
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桑和 ナイロンフィルター18008
桑和 ナイロンフィルター18008は、水洗いすることで繰り返し使えるフィルターです。ナイロン素材に撥水加工が施されていることで、汚れが落ちやすいのも嬉しいポイントです。
なお、2〜3回の洗浄で撥水効果が薄まってしまうので、半永久的に使えるものではないことを認識しておきましょう。
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空調服・ファン付作業着のフィルターに関するよくある質問
最後に、空調服・ファン付作業着のフィルターに関するよくある質問を紹介します。
フィルターを付けたらファンの性能が落ちる?
ファンにフィルターを取り付けると、吸気量が減少することで冷却能力が低下することがあります。どれほどの能力が低下するのかは、使用するフィルターの種類やメッシュの粗さによって異なります。
フィルターは自作できますか?
100均のネットやゴムを使ってフィルターを自作することは可能です。しかし、自作フィルターでは、十分な効果が得られないだけでなく、ファンが故障してしまう可能性があるので注意が必要です。
空調服・ファン付作業着を長く使い続けたい場合は、メーカーが推奨しているフィルターを使うようにしましょう
フィルターを付ければファンの掃除は必要ない?
フィルターをつけていたとしても、ファン内部にごみや汚れが付着する可能性があるため、定期的にメンテナンスをする必要があります。ごみがたまった状態で放置すると、ファンの故障につながるので注意が必要です。
メンテナンスの手間を減らしたい人は、水洗いできるファンを選ぶのがおすすめです。
まとめ
空調服・ファン付作業着のフィルターは作業内容や環境によって適切な種類が異なります。間違ったタイプのフィルターを使うと、ファンが故障してしまうリスクが高まるので注意が必要です。長く使い続けるためにも、フィルターの用途と特徴を確認しながら適切なタイプを選びましょう。