先日、バートルの2025年秋冬展示会に行ってきました。今回の展示会では、納入向けの新シリーズから防寒着、インナーまで幅広いラインナップが発表されていて、かなり見応えがありました。会場で実際に触って、メーカーの担当者から直接説明を聞いてきた内容を、この記事では詳しく紹介していきます。
バートルの2025年秋冬展示会見聞きした商品のご紹介
1. 納入向けの本命|1911・1912・1913シリーズ

展示会でまず紹介されたのが、夏の人気モデル1901の流れを汲む1911シリーズです。このシリーズは1911のジャケット、1912のカーゴパンツ、1913のスラックスという3アイテム構成になっています。
担当者によると、このシリーズはサービス業、工場、介護施設などに向けた「個人よりも納入向け」として企画されているとのこと。実際にベージュ系のカラーは介護やサービス系を想定していて、ネイビーはセットアップとして使う想定で作られているそうです。企業ユニフォームとして導入しやすい価格帯と機能性のバランスを狙ったシリーズですね。
2. 驚きの価格設定|5060シリーズ(防水防寒)

次に見せてもらったのが、防寒系の5060シリーズ。これがかなり攻めた価格設定で驚きました。
防水防寒タイプでありながら、他社の防水防寒と比べてかなり安く出しているのが最大の特徴です。ブルゾンの定価は9,000円前後で、取扱店では「だいたい半額出し」になるため、実質4,500円前後で手に入る計算になります。パンツも4,400円前後なので、上下セットでも1万円弱で揃えられるイメージです。
実際に手に取ってみると、軽くて、防寒着なのにカジュアル寄りの見た目なのも印象的でした。担当者からは「北海道など寒い地域はもちろん、西日本のような地域でも使いやすい防寒」としてメーカーが力を入れているという説明がありました。防寒をあまり作らないメーカーも増えている中で、バートルはこのシリーズにかなり注力しているようです。
3. 7420の後継モデル|3250(イベントジャンバー)

3250は、企業用のイベントジャンバー、スタッフジャンバー向けに紹介されていました。
これまで定番だった7420を廃盤にして、その流れを引き継いだモデルとのこと。裏メッシュ仕様になっていて、企業のイベントやスタッフユニフォームとして使う想定の納入向けアイテムです。担当者も「7420寄りの感覚で作っている」と話していたので、これまで7420を使っていた企業にとっては自然な乗り換え先になりそうですね。
4. 綿なのに驚きのストレッチ|841シリーズ

展示会で触ってみて一番驚いたのが、この841シリーズです。
生地組成としては綿が約96%という、ほぼ綿の作業服なんですが、それにもかかわらず伸長率40%とかなりストレッチが効くんです。実際に触ってみると、本当にちゃんと伸びる感覚がありました。
メーカー側も「綿でここまでストレッチが効くのはなかなか他社にはない」と自信を持って説明していて、綿素材が好きな方、ポリ素材が苦手なユーザーに向けた新しい選択肢になりそうです。個人的にも、この質感と機能性の両立はかなり評価できると思いました。
5. 秋冬定番の本命|831シリーズ

831シリーズは、ポリエステル+ポリウレタンをベースにした定番秋冬作業服です。
素材はポリ+ポリウレタンで、機能としては撥水、ストレッチ、保温などをしっかり押さえています。色展開として、ここ数年人気が高まっているミルスグリーン系とブラックがしっかり入っているのもポイントです。
担当者からは「企業ユニフォームとして、ミルスグリーンやブラックを選ぶ会社がここ数年で増えている」という現場の肌感も共有してもらいました。定番シリーズだけに、トレンドカラーをしっかり押さえてきている印象です。
6. 普段使いもできる|851・853シリーズ

851・853シリーズは、展示会場で見た印象として「ほぼジャージ」という感じでした。
見た目も風合いもかなりジャージ寄りで、メーカー担当者も「パンツをゴルフ用などで普段使いしている」と話していました。上下セットで”ガチ作業着”として使うというより、普段着、作業、スポーツをまたいで使えるイメージですね。
セットアップとしてカチッと揃えるというより、パンツだけ普段使いで持っておくのもありだと思います。作業服の枠を超えた使い方ができそうなシリーズです。
7. 同じ品番で2タイプ|484シリーズ

少しややこしいのが484シリーズです。
バイパーという色はジョガーパンツ、つまり裾絞りタイプになっているんですが、同じ品番で普通のカーゴパンツも存在しているとのこと。品番は同じなので、取り扱う側としてはジョガーとカーゴを間違えないように注意が必要だと説明されていました。
ユーザー側も、購入する際にはジョガータイプなのか通常のカーゴなのか、しっかり確認したほうが良さそうですね。
8. 人気モデルに新色追加|3230

3230は、すでにある継続品番に対しての新色追加という位置づけです。
去年から続いている定番モデルで、2025AWではネイビーとアッシュグレーが新色として追加されます。機能や仕様に大きな変更はなく、色のバリエーションが増えるイメージです。すでに3230を使っている方にとっては、新色で気分を変えられる嬉しいアップデートですね。
9. 毎年人気のフリース|4054(限定色あり)

4054は、毎年リニューアルを重ねて出ているフリースパーカーです。
2025AWも継続で、全4色展開のうち1色は限定色になっています。この限定色はファスナーがピンクで、袖に「BURTLE」ロゴが入っているデザインです。担当者からは「4054は毎年人気で、好きな人は毎シーズン買っている」という話も聞きました。定番だけに、毎年安定した人気があるようです。
10. 素材変更で別物に|3190(リミテッドブラック)
3190も継続品番ですが、2025AWでは素材が大きく変わるとのことです。
品番はそのまま3190なんですが、素材が変わるため今までとほぼ別物扱いになるそうです。さらに「リミテッドブラック」という限定カラーも登場予定で、ブラックにプリントが入るようなイメージと説明されていました。価格帯は大きく変わらず、素材とカラー展開で差別化される予定です。
11. パンツ単体に絞った展開|823(防風ジョガーパンツ)
823については、シリーズ全体の整理が行われています。
以前は821のブルゾンと822のカーゴパンツで上下展開があったんですが、2025AWではブルゾン821、カーゴ822を廃止して、防風ジョガーパンツの823だけを残す形になります。
これは「上着は好きなものを着て、ボトムだけ防風ジョガーにする」という使い方を想定した構成とのこと。たしかに防風パンツだけ欲しいというニーズは多いので、理にかなった判断だと思います。
12. オールシーズン化の波|4112・4114(インナー)
インナー系では、オールシーズン化の話が詳しく聞けました。
バートルはこれまで秋冬用インナーは裏起毛が中心だったんですが、最近は秋冬でも春夏インナーを着る人がいたり、空調が効きすぎて裏起毛が売れにくい現場も増えているそうです。
それを踏まえて、オールシーズンタイプのインナーを初めて出すとのこと。具体的には4112がオールシーズンのコンプレッション(ポリ系)で、4114が綿のインナー(綿がいい人向け)です。どちらも裏起毛ではなく、季節をまたいで使えるタイプとして紹介されていました。
13. 他社にない差別化|4113(ジップシャツ)
4113は、メーカー側が「他社にあまりない」として紹介していたインナーです。
「サイフジップシャツ」という形で、普通のコンプレッションではなく、ジップ付きのシャツタイプとして差別化されています。詳細仕様まではその場では聞けませんでしたが、これは結構来るんじゃないかと個人的にも思いました。インナーにジップがあると着脱が楽ですし、実用性が高そうです。
14. 定番人気のパーカー|4095シリーズ(ダンボールニット)
最後に、4095シリーズのダンボールニットパーカーについても詳しく聞いてきました。
素材はダンボールニットで、柔らかくて弾力があり、シワになりにくいのが特徴です。さっと着て、さっと脱げる扱いやすさも人気の理由だそうです。
以前は「ロゴ入り」「ロゴなし」「違うプリント」なども出していたそうですが、実際は無地タイプがよく売れているとのこと。そのため2025AWでは、ピンクの紐、黄色の紐、黒の紐など紐の色でバリエーションをつけた展開になっています。
同じダンボールニット素材で、フーディーやハーフジップタイプなど形違いも展開されるそうです。展示会では、バートルのスタッフさんたちが冬場に4095をよく着ているという話も聞けて、社内でも人気の高さが伺えました。
まとめ
今回の2025AW展示会では、納入向けの実用的なシリーズから、個人で普段使いできるカジュアル寄りのアイテムまで、かなり幅広いラインナップが揃っていました。
特に印象的だったのは、
841シリーズの「綿なのにストレッチ」という新技術
5060シリーズの攻めた価格設定
4112・4114のオールシーズン化
といった、ユーザーの声をしっかり拾って商品開発している姿勢です。
2025年秋冬もバートルから目が離せませんね。気になるシリーズがあれば、ぜひ実際に手に取って確認してみてください。


